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エノキタケ

12月10日の前後にかなりの降雪があり

キノコ採りの季節も終わってしまった。

思えばお伝えできていなかった採集の場面々々も多くあり、

これからしばらくの間は写真を整理しながら

記憶を辿ってみたいと思います。


(以下本文)

11月下旬の日曜の午後

ヒラタケの出る枯木の様子を見に行った。

キノコの出そうな立木や倒木を確認しながら

目的の場所へ向かう。

途中、枯れたコナラに黒いツブツブの塊を見つけた。

ヒラタケの幼菌だ。まさに噴き出しているといった様相。

「雪さえ来なければ、一週間後が楽しみだな」

そう思いながら通り過ぎたすぐ先の木には

ナメコを削ぎとった跡が見られた。切り口がまだ新しい。

かなりな収穫であったろうと思われる。

採集者はさぞ歓喜したに違いない。


そこからさらに進むと小さな池があって

その向こうに目的のナラ林があるはずだ・・・

ところが、見紛うほどに池が大きくなっていて

狐に化かされているような感覚に陥った。

「記憶ちがいかな・・・」

池の向こうにはそれらしいナラ林が見えているし

仕方がないので池に沿って歩いてみた。


大きく迂回して辿り着いたナラ林は

やはり以前の場所に間違いないようだった。

池はその年の降水の具合で水量が変わるようだ。


樹上で傘を広げているキノコを見つけた。

頭上のヒラタケ

ツキヨタケだろうか・・・大きな片葉型で色がやや茶色っぽい。

近づいてみると低い所にも沢山のヒラタケが出ていた。

頭上の大物も少し古くなったヒラタケだった。

古いヒラタケ

採り頃のを選んで収穫。

ここでもまだ沢山の幼菌が樹皮の亀裂から吹き出していた。


元々の目当てだった枯木にはキノコの姿は無く

すでに樹皮も剥落していて

もうこの木にヒラタケは発生しないのだろうと思われた。


周囲はすでに夕暮れの気配。

けれど時計はまだ三時半だ。

一年のうちで最も日が短い季節。

もう少し奥まで踏み込んでみることにした。


薄暗くなり始めた森の中を一人で歩く。

背後で「ガサガサッ」と物音がしギョッとして振り向くと

朴(ほう)の枯れ葉が枝に絡まりながら

ヒラヒラと降ってきたりする。

意外に大きな音がするものだ。

さらに至近距離で「ガサガサッ」と物音がし

「ついに来たか!」と振り向くと

小枝が合羽のフードに擦れていただけだった。


足を置こうとした所にキノコが見えた気がして

とっさに飛びこえた。

艶やかな茶色の傘が落ち葉のあいだから覗いている。

枯葉を除けてみると、見事なエノキタケが姿を現した。

エノキタケ発見

栽培ものが馴染まれ過ぎて、

これがエノキタケだと言ってもほとんどの人は信じないだろう。

でもこれが本来のエノキタケの姿なのだ。

懐疑の目を向ける人でも

おそらく匂いを嗅げば「あっ、ほんとうだ」と納得するだろう。

独特の濃厚な香りは栽培物と一緒である。

美しいキノコだ。

エノキタケ群生1

ペタペタと粘着質な茶色の傘。

白くて清潔感のあるひだ。

石付きに向かって徐々に色が濃くなる

狐の脚のような色合いの柄。

エノキタケ群生2

この辺りでは本当に雪降り間際のキノコで、

雪が早いと出会えないキノコだ。

同じ朽ち木からオオキクラゲも出ていた。

写真で確認できるだろうか?

エノキタケ収穫


さて晩酌のつまみ作り。

エノキタケはさっと湯を潜らせ水を替えながら数回洗う。

この日はムキタケも採れたので同様に下ごしらえ。

エノキタケ下拵え

二つのキノコを合わせて煮込んでみた。

どちらからもとろみが出て煮汁がトロトロだ。

味付けは仙台から送ってもらった

顆粒のホタテスープの素を使ってみた。

エノキとムキタケの合わせ煮

エノキの濃厚な風味と旨味。

歯応えもコリコリと軟骨質で心地良い。

小ぶりなムキタケのツルプルとした食感も面白い。

日本酒によく合う。

締めにはエノキうどん。

エノキうどん

若干酔って、「エッノッキッ!エッノッキッ!」と

ブツブツ言いながら調理。

これもエノキタケの風味がよく立っていて

至福の一杯でした。



テーマ : アウトドア
ジャンル : 趣味・実用

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プロフィール

オドサマ

Author:オドサマ
郷里の津軽地方ではナイスミドルをオドサマと呼びます。まだそれほどの年齢でもないのですが、故郷への親愛をこめてハンドルネームとしています。現在は新潟県東頸城在住です。古代、東北は採集民の楽土であったといいます。その血統によるものか、自然の中で食材の採集を楽しみ、調理を楽しみ、食べることを楽しむことで、日々心身が満たされています。そんな喜びをブログを通して多くの方にお伝えできればと思っています。

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