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ジャズと酒とクジラ



初夏のスキー場でジャズを聞きながら地域の味覚に触れる恒例の催しに参加した。
場所は上越市安塚区のキューピットバレイスキー場。

バイキング形式で種々の郷土料理が振舞われるなか、やはりこのイベントの目玉はクジラ料理である。

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(クジラの皮脂)

以前たまたま飲み会で同席したSさんと何故か臭い食べ物の話しとなり
「小泉武夫先生」
というキーワードで意気投合。

「いやぁ~、こんなところで小泉先生の名前を聞くとは思わなかった」と、Sさん。

小泉先生といえば知る人ぞ知る発酵食界のカリスマであり、オドサマにとっては憧れの人物。

Sさんは仕事絡みで小泉先生と繋がりがあるらしく、
「今度先生が上越に来る時は声かけるよ」
と応じてくれた。

ちなみにSさんはキューピットバレイの関係者で、その後、上越での小泉先生のクジラ食文化に関する講演会に誘ってもらい、以来クジラ(食)好きということで、今回の催しにも誘って頂いたのである。

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(クジラ赤身の刺身)

上越では昔から夏の滋養食としてクジラ汁が食されてきたらしい。
クジラ汁は、夕顔、なす、きゅうり、新ジャガ、ミョウガなどの夏野菜とクジラの皮脂を汁にしたもので、梅雨の湿暑の中でハフハフと啜れば汗がドッと噴き出す。
表面が鯨油でおおわれた汁は冷めにくく、アチチアチチと夕顔やナスに舌を焼き悶絶しながら胃袋に流し込む。
毎年季節になれば一度は食べておきたい味覚である。

クジラ汁をたらふく食べた翌日は顔が脂でテカテカして体から身欠きニシンのような匂いが漂い、水を浴びれば水滴が玉になって皮膚を滑り落ちる。
全身撥水状態で、シャワーの後もプルプルと体を震わすだけでバスタオルがいらないほどである。

本来なら気力充実精力満点となるはずのところだけれど、オドサマの場合はたいがい酒も飲み過ぎてひどい二日酔いになるので、無駄にテカテカした魚臭い半病人のようになって、おまけに脂の摂り過ぎで泣きながらトイレ通いをするというのがお決まりの光景である。

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(皮脂の味噌漬け)

今回も同席した初対面のご老人と意気投合し、クジラを食べながらチャンポン酒を呷り、気がついたら自宅で朝を迎えていた。
一体どうやって帰ってきたのだろう。また善意の人のお世話になってしまったのだろうか。


「おみやげ買ってきたの憶えてる?」

呆然と朝餉をつついていると冷ややかな表情で妻が言った。

「おみやげ・・・?」

まったく記憶に無い話だ。

「冷蔵庫に入ってるし、見てみれば」

うながされて冷蔵庫を開けてみると、そこにはクジラの皮脂の塊が入っていた。
これだけのものならさぞ値段も良かったろうと他人事のように思う。

酔っぱらいを自宅まで送り届けてくれたのは、会場で同席していたSさんのご家族であった。
感謝(TT)

テーマ : 写真日記
ジャンル : 日記

プロフィール

オドサマ

Author:オドサマ
郷里の津軽地方ではナイスミドルをオドサマと呼びます。まだそれほどの年齢でもないのですが、故郷への親愛をこめてハンドルネームとしています。現在は新潟県東頸城在住です。古代、東北は採集民の楽土であったといいます。その血統によるものか、自然の中で食材の採集を楽しみ、調理を楽しみ、食べることを楽しむことで、日々心身が満たされています。そんな喜びをブログを通して多くの方にお伝えできればと思っています。

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