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花オクラ

仕事で伺ったお宅で、

「そうそう忘れないうちに…おまん(あなた)にやりたい物があったの…」と。

台所方面へ歩いて行かれ、大きな薄黄の花びらに醤油をまぶしたものを勧めて頂いた。

「これが花オクラ」
「あっ、先週話しておられた…、普通のオクラより花が大きいみたいですね」
「そう、花を食べる用のオクラなんだって」
「おっ、ヌメりますねぇ」
「そう、ヌメるでしょ、花びらも…」

ご近所に花オクラを植えてあるお宅があって、頂いたものだそうだ。

「よかったらおまん持って行く?」
「えっ、頂きものですよね…いいんですか」
「いいのいいの。いくらでも貰われるの。だーれも食べないんだって」

花オクラ

近所のお年寄りが岐阜の方から苗を調達して植えてみられたものらしい。
せっかくの面白い食材なのに、ご家族は食べないのだという。
確かに多くの人たちにとって花というのは、食べ物のカテゴリーに含まれるものではないかもしれない。

新潟にはカキノモトと呼ばれる食用菊がある。色は紫色である。
生産地はともかく、確かに一般家庭で利用されているかというと、どうなのだろう?
あまり出会った憶えがない。

郷里の青森にも食用菊があって、それはもっぱら黄色い菊である。
それだけをさっと湯がいて酢の物にしたりもするし、アミタケ(ヌメリ系キノコ)とトロロ昆布と唐辛子と菊の花を和えたお惣菜が市場に並んでいたりもする。
南部地方ではタラ汁にトッピングしたりもするそうだ。
花びらを板海苔のように干した物も売られている。

食べられる花というのは意外に多い。

思いつくものを挙げてみると、バラ科では桜や桃や上溝桜などの花は食用になるし、マメ科ではニセアカシアやクズ、フジの花なども食用になる。

菜の花や大根などアブラナ科の小さな花達も食べて問題ないし、ユリ科ではノカンゾウ、ヤブカンゾウ等、キク科では前出の栽培食用菊の他、野生種ではヒメジオンやハルジオンなども軟らかい花穂を食べる事ができる。

スミレの仲間も野生種から栽培種まで多くが食べられるし、その他種々のハーブ等、食べられる花は本当に多い。

そうしてみるといまこの国の多くの人は、流通に乗らない食材、つまりスーパーマーケットなどで手に入らない食材を食べ物として認知する機会がきわめて少なくなっているかもしれない。食の風俗が退化していくような気がしてちょっと寂しい。


花オクラの広い花びらの上に、青じそを混ぜた酢飯と、納豆と、梅肉を載せてみた。
包んでパクっとやってみようという魂胆である。

DSC_0687.jpg

花オクラ自体はほとんど癖もなく、ヌメリが面白い。
ヌメリ食材同士はたいがい相性が良いので納豆と合わせてみたけれど、
花オクラの意外なヌメリを楽しむには他の調理方法のほうが良かったかもしれない。
とは言え、こちらの料理もなかなか良かった。
妻子も美味しいと言って食べてくれた。

それにしてもこの地での暮らしは本当に頂き物が多い。
野菜の価格高騰など何処吹く風。
常々ありがたいことである。
ブログのタイトルも「頂きもの生活」にしようかな・・・。

テーマ : 料理
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

オドサマ

Author:オドサマ
郷里の津軽地方ではナイスミドルをオドサマと呼びます。まだそれほどの年齢でもないのですが、故郷への親愛をこめてハンドルネームとしています。現在は新潟県東頸城在住です。古代、東北は採集民の楽土であったといいます。その血統によるものか、自然の中で食材の採集を楽しみ、調理を楽しみ、食べることを楽しむことで、日々心身が満たされています。そんな喜びをブログを通して多くの方にお伝えできればと思っています。

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