イノシシ肉
さば吉先輩からイノシシ肉を頂戴した。先日シカ肉を頂いたばかりである。さば吉先輩は金魚のブログを書いているけれど、多方面に造詣が深く、蝶にもかなり詳しい。ということで何が言いたいのかというと、猪鹿蝶で一役揃っているなぁと。。。(・∀・)
かなり大きなイノシシだったとのこと。雌で推定年齢は5歳、吊るした状態で鼻先から後ろ足の先までで人の背丈以上、2メートルはあったという。
「焼いて食べてみたんだけど、硬かったな。よかったら試してみて」と笑顔。
豪雪地である当地では、以前はイノシシを捕獲したという話はまず聞かれなかったという。足の形などが雪に適応していないからと聞いている。ところがここ3~4年ほどの間で急速に目撃例が増え、市街地のホームセンターに乱入してニュースになったり、田んぼの稲の上でゴロゴロしたりするというので迷惑がられている。
当地では今も銃を所持して狩猟を行う人達がいて、近年は毎年のようにイノシシを仕留めた話を聞くようになった。この春となり町では大きな雄イノシシが道に飛び出して車と接触し、猛り狂って走行中の車3台に立て続けに猛突進し頓死するという事件もあった。行商の軽トラックで最後の突進を受けた魚屋さんは「怖かった」と話していたそうだ。
ともあれ、こうして珍しい恵みのおすそ分けに預かれるのはこの土地で暮らすことの喜びであり、本当にありがたいことである。

肉が硬いとのことであったので、まずは煮込み料理を想像した。臭み消しに生姜を使って・・・味噌煮込みかな・・・。とりあえずは下拵えとして、一口大に刻み、圧力鍋で水煮にする。
さて硬さはどうか?風味は?ということで、水炊き状態の肉に、コシアブラ(山菜)とマヨネーズで作ったタルタルソース風なものを添えて試食。


味付けをしていない肉はけっこうブタ特有の匂いがあり、味は淡白で、やはり歯応えはやや硬め。コシアブラの峻烈な香りはこの状態の肉と合わせた場合、まったく肉の味わいを掻き消してしまい、あまり良い組み合わせではなかった。肉にしっかり味付けしてからであればもっと具合よく馴染むのだろう。
続いて、ウドと煮てみた。これをしようと思って仕事帰りにササッと採集してきた極新鮮な山ウド。


皮は剥かず、袴(はかま)も取らない。婆ちゃんたちは皮を剥いてフニャフニャに煮たものを胡桃和えなどで楽しんでいるけれど、まだいまのところウドは硬いのをゴリゴリ食べるのが旨い。洗っただけをザクザク刻んで油で炒め、イノシシ肉とその煮汁、醤油、味醂少々を加えて煮汁が少なくなるまで煮絡める。

これは文句なしに美味しかった。刻み生姜を載せてみたのも正解で、やはり臭み消しとして圧倒的に相性がいいというのがよく分かった。イノシシ肉の軟骨質な食感がクジラの缶詰を連想させる。昔は四つ脚の獣を食すのは仏教の戒律で禁じられていたため、イノシシのことは「山クジラ」と呼んで食べたと聞くが、なるほど似ている。ウドも新鮮なのでえぐ味が一切なかった。
そして最後に、当初イメージした味噌煮込みを作ってみた。ニンニクで香りを出した油で味噌を良く炒め、もう一度圧力鍋で炊き直したイノシシ肉と煮汁、コチュジャンを加えて煮込み、生姜を載せた。

肉が程良くほぐれやすくなり、ゼラチン質な皮下脂肪のこっくりとした旨味が味噌と融け合って、これはもうなんとも美味である。煮汁のこってり感も魅惑的で、最後はご飯にかけて食べた。今度またイノシシ肉が手に入ったら、この味噌煮込みを作ってさば吉先輩にご馳走しようと思う。
かなり大きなイノシシだったとのこと。雌で推定年齢は5歳、吊るした状態で鼻先から後ろ足の先までで人の背丈以上、2メートルはあったという。
「焼いて食べてみたんだけど、硬かったな。よかったら試してみて」と笑顔。
豪雪地である当地では、以前はイノシシを捕獲したという話はまず聞かれなかったという。足の形などが雪に適応していないからと聞いている。ところがここ3~4年ほどの間で急速に目撃例が増え、市街地のホームセンターに乱入してニュースになったり、田んぼの稲の上でゴロゴロしたりするというので迷惑がられている。
当地では今も銃を所持して狩猟を行う人達がいて、近年は毎年のようにイノシシを仕留めた話を聞くようになった。この春となり町では大きな雄イノシシが道に飛び出して車と接触し、猛り狂って走行中の車3台に立て続けに猛突進し頓死するという事件もあった。行商の軽トラックで最後の突進を受けた魚屋さんは「怖かった」と話していたそうだ。
ともあれ、こうして珍しい恵みのおすそ分けに預かれるのはこの土地で暮らすことの喜びであり、本当にありがたいことである。

肉が硬いとのことであったので、まずは煮込み料理を想像した。臭み消しに生姜を使って・・・味噌煮込みかな・・・。とりあえずは下拵えとして、一口大に刻み、圧力鍋で水煮にする。
さて硬さはどうか?風味は?ということで、水炊き状態の肉に、コシアブラ(山菜)とマヨネーズで作ったタルタルソース風なものを添えて試食。


味付けをしていない肉はけっこうブタ特有の匂いがあり、味は淡白で、やはり歯応えはやや硬め。コシアブラの峻烈な香りはこの状態の肉と合わせた場合、まったく肉の味わいを掻き消してしまい、あまり良い組み合わせではなかった。肉にしっかり味付けしてからであればもっと具合よく馴染むのだろう。
続いて、ウドと煮てみた。これをしようと思って仕事帰りにササッと採集してきた極新鮮な山ウド。


皮は剥かず、袴(はかま)も取らない。婆ちゃんたちは皮を剥いてフニャフニャに煮たものを胡桃和えなどで楽しんでいるけれど、まだいまのところウドは硬いのをゴリゴリ食べるのが旨い。洗っただけをザクザク刻んで油で炒め、イノシシ肉とその煮汁、醤油、味醂少々を加えて煮汁が少なくなるまで煮絡める。

これは文句なしに美味しかった。刻み生姜を載せてみたのも正解で、やはり臭み消しとして圧倒的に相性がいいというのがよく分かった。イノシシ肉の軟骨質な食感がクジラの缶詰を連想させる。昔は四つ脚の獣を食すのは仏教の戒律で禁じられていたため、イノシシのことは「山クジラ」と呼んで食べたと聞くが、なるほど似ている。ウドも新鮮なのでえぐ味が一切なかった。
そして最後に、当初イメージした味噌煮込みを作ってみた。ニンニクで香りを出した油で味噌を良く炒め、もう一度圧力鍋で炊き直したイノシシ肉と煮汁、コチュジャンを加えて煮込み、生姜を載せた。

肉が程良くほぐれやすくなり、ゼラチン質な皮下脂肪のこっくりとした旨味が味噌と融け合って、これはもうなんとも美味である。煮汁のこってり感も魅惑的で、最後はご飯にかけて食べた。今度またイノシシ肉が手に入ったら、この味噌煮込みを作ってさば吉先輩にご馳走しようと思う。