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ヤマアサツキ


 午前の仕事を終えた帰り道、天気が良いので国道へは回らずに、あえて山の道を選択。ここ吉川区(上越市)の中心部からいくつかの集落を抜けて尾神岳の頂上近くまで上り、そこから東へ向かって大島区に入り10分ほど下った所に事業所(電話機と冷蔵庫と薪ストーブのある物置き小屋)がある。

 ときどきやって来る対向車に注意しながらチラチラと道端の植物に視線を向ける。美女を姑息に盗み見るときの目の使い方を「チラ見」と言うらしいけれど、ちょっと挙動が似ているかもしれない。でも、この場合は美味しい野草が目当てなのでやましいことはないのだけれど、或いは美女を盗み見る訓練にもなっているかもしれない。

 不思議と美味しい野草は浮いて見えるというか、雑多なものとはちがって見える。例えばワラビワラビと探し歩いているときはワラビ以外は雑多なものとして視覚にとらえられにくい。ワラビだけが浮いて見えるのである。釣りの世界で五目釣りというと、本命を決めずに色々を釣って楽しむことを言うけれど、桜の時期は山菜も多種多様、五目採集である。本命を決めずに先入観なく道端を見ていると、不思議と旬な山菜が目に付くのである。

 左目の左隅を見覚えのある山菜の姿形が通り過ぎた。そうなのだ・・・メジャーな山菜なのにいまだ紹介できていなかったので、今季こそはと気にかけていたのだ。

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ヤマアサツキ。希少な訳ではない。その気で探せば必ず見つけられるはずなのにご紹介の機会がなかったというのは、やはり何か春の山菜の時期は年度始めの仕事や田んぼの作業に追われて余裕が無いんだなぁと思う。

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 さて、ヤマアサツキ。実は新潟に移り住んでから初めて出会った山菜である。似た感じのネギっぽい山菜にノビルがあるけれども、そちらは東京に暮らしていたころも線路端などで採集の機会があった。ヤマアサツキはノビルほどには球根が丸くならないが、同じように楽しめる。生に味噌を付けて食べるのが美味しい。ご当地、新潟県東頸城地方では蕎麦の薬味として用いられている。成熟したものを束ねて干しておいて、外皮を剥いた雫形の球根をカリカリと噛じりながら蕎麦を啜るのである。

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 春先の柔らかなものは全草を食べる。野生のものは細かいので処理が大変だ。一本一本、ひげ根を抓み採りながら外皮をひと皮剥いていく。

 手に入れば必ずしたいのはおろし和え。こちらではあらかじめ味噌や酢を加えてヌタのように和えたものをご馳走になる機会が多いけれど、オドサマはいつも味噌は入れずに、生のままの緑のヤマアサツキと板カマボコの細切りを白い大根おろしで和えて、醤油を垂らして食べる。今回は冷蔵庫にカニカマがあったのでそれを使ってみた。これもまた、季節を噛みしめる一品である。

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プロフィール

オドサマ

Author:オドサマ
郷里の津軽地方ではナイスミドルをオドサマと呼びます。まだそれほどの年齢でもないのですが、故郷への親愛をこめてハンドルネームとしています。現在は新潟県東頸城在住です。古代、東北は採集民の楽土であったといいます。その血統によるものか、自然の中で食材の採集を楽しみ、調理を楽しみ、食べることを楽しむことで、日々心身が満たされています。そんな喜びをブログを通して多くの方にお伝えできればと思っています。

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