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カワリハツ

7月下旬、蒸し暑い森林公園内を蚊やブユといっしょに散策してきた。

オドサマの目当てはキノコ。吸血虫の目当てはオドサマ。顔のまわりや腕、足首などにチクチクカジカジと再三のアタックを受ける。仕事の途中に立ち寄っただけなので、ズボンに半袖のYシャツという軽装なのである。


はじめに傘面にささくれのあるアミタケの仲間らしいキノコが目に付いた。

不明アミタケ類1

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なんだろう。掲載品種の多い山と渓谷社刊の図鑑と比較してみたけれど、同定に至らず。


蒸し暑いこの時期はベニタケ科の仲間が良く目につく。初夏から晩秋まで、森のなかを歩くと傘の赤いキノコをよく見かける。

赤いベニタケ類自生

ベニタケ科を象徴する特徴を備えた赤いキノコたち。ベニタケ科のキノコは共通して肉質に弾力がなく、ボソボソと崩れやすい。赤い仲間にも食べられるものはあるけれど、判別が容易でない上に中毒するものもあるので、オドサマはあまり利用していない。

でも、そんなベニタケ科のキノコの中にも見つけるとちょっと嬉しいキノコもある。とりあえず今回は、カワリハツ。

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写真は赤いベニタケ科のキノコとカワリハツを並べて撮ってみたもの。

カワリハツは緑~紫~赤と色に変化があり、ベニタケ科のキノコとしては肉質がしっかりとしている。茹でると傘面にヌメリがあり、いくぶん弾力も出て、味は癖がなく汁物でも楽しめる。けれども虫やナメクジもこのキノコが好きな様で、これまで状態の良い物に出会うのはまれであった。郷里の青森ではドヨウキノコなどと呼ばれていて、最近になってそれが例の鰻を食べる「土用」のことを指しているのだということに気がついた。夏の盛りの土用の頃に出るキノコだということだろう。秋の気配が近づく頃にはすでに旬を逸しているのである。どうりでナメクジの食べ残しばかりを手にしてきた訳だ。

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発生間もないものがあちらにもこちらにも。


ほかにもこの日は色々のキノコ達に出会った。

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アンズタケ。これは食用。ヨーロッパでは重用されるという。

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ヤマドリタケモドキ。本当はこの日の大本命だったのだけれど、場腐れしたものが多くあった。一本だけきれいなものを見つけることが出来た。

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クロハツモドキ。これもベニタケ科で食用。けれども近種にニセクロハツという致命的な猛毒キノコがあり、利用には慎重な同定が必要だ。

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不明なキノコ。多孔菌類。褐色の傘表面は湿ると粘性があり、管孔は白色で極めて密。肉質が充実していて、生で少量を噛じってみたが、クルミを苦くしたような濃厚な味があった。食毒不明。

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これも不明なキノコ。ベニタケ科の特徴を備えていて、傘面は薄い紅色にひび割れ模様がある。アイタケの赤色版のような感じだ。

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チチタケ。これもベニタケ科。栃木県で人気のご当地アイドル的キノコ。さわるとおびただしく白い乳液を出す。「アイドルが乳でちゃアカンやろー!」と突っ込まれそうだけれど、そこはご愛嬌。ボソボソと食感は良くないけれど、土っぽい素朴な風味と旨みがある。

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多分、ツチカブリ。これも乳出しキノコ。白い乳液を舐めてみたら強烈に辛かった。高温で調理すると辛味が和らぐというが、以前挑戦してみたらやっぱり辛かった。敢えて食べなくても良さそうなキノコ。

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シロハツ。柄の付け根がほんのりと青みがかっているのが特徴。白いベニタケ型のキノコでは、本種とシロハツモドキという種が辛味もなく食用に向く。どちらも乳液が出ないので、そこが白くて辛い連中との見分けのポイントになりそうだ。味には癖がなく、ほんのりと甘くて、わずかにナッツ類のような旨みがある。

1時間に満たない採集時間でこれだけの収穫。

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カワリハツはまだまだあった。採りきれず、本当に悔しくて悲鳴を上げながら現場を後にしてきた。



さて、いくつかのキノコを塩水に浸して虫出ししておいた。

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クロハツモドキ。傷つくと黒く変色するのが安全の証し。赤変→黒変と2段階の変色を見せる。赤変だけなら要注意!

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チチタケ。

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そして、カワリハツ。

これらを使って午後のスキマ時間に摂りそこねた昼食をとった。速攻で天狗うどん(※)。

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(※天狗うどん:キノコや野草をテキトーに放り込んだ野蛮なうどん。でも多分、スロ-フード。)

ベニタケ科三人衆。コワモテながら味は温和なクロハツモドキ、香りのチチタケ、ヌメリのカワリハツ。いずれも歯応えはあまり冴えないが味は良い。炒め潰してオムレツにしたり、細かく刻んで葱か何かとオリーブオイルで炒めてパンに載せるという手もある。天狗オムレツ・・・天狗トースト・・・ネタ帳にメモっておこう。

それにしても虫刺されが痒い・・・。


テーマ : アウトドア
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

オドサマ

Author:オドサマ
郷里の津軽地方ではナイスミドルをオドサマと呼びます。まだそれほどの年齢でもないのですが、故郷への親愛をこめてハンドルネームとしています。現在は新潟県東頸城在住です。古代、東北は採集民の楽土であったといいます。その血統によるものか、自然の中で食材の採集を楽しみ、調理を楽しみ、食べることを楽しむことで、日々心身が満たされています。そんな喜びをブログを通して多くの方にお伝えできればと思っています。

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