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2017秋のキノコ散歩①


2017年の秋は時間に余裕がなくて、すっかりブログをご無沙汰してしまいました。年が明けて2018年となり、ご挨拶をかねて少しばかりこの秋の記憶をたどってみたいと思います。


9月下旬、柿の実が赤くなり始めたのを見て、キノコの様子を見に公園を歩いてみた。自然の恵みの旬を知るのに、目につきやすい何かと関連づけて記憶しておくのは良い方法だ。たぶん古人もそんな風に採集を楽しんできたのではないだろうか。

歩き始めて程なく、ナラタケモドキと出会った。コナラの木の立ち枯れに豆モヤシのように密集して発生していた。

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まだ成熟していない粒粒がほとんどで、なるべく成長したものを選んで採集した。

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ナラタケとの区別は、柄の上部に傘の縁が付着していた痕跡である薄膜状のツバが見られないところが特徴的で、サイズも小さい。味覚的にはナラタケよりも劣る印象だけれど、じっくり煮込むと口触りが滑らかになり、十分に美味しい。

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苔だろうか、それとも菌類だろうか。可愛らしく赤い穂をつけていた。初めて出会った小さな営み。

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アカマツの倒木に群生していたチャツムタケと思しきキノコ。これは食べない。

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毎年軽率なキノコ採集者を奈落に陥れる毒キノコ、クサウラベニタケ。このキノコを食べた者はすべからくトイレにひざまずいて頭を垂れ、便座に腰掛けては苦悶の表情で後悔の涙を流す。

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クサウラベニタケは食用のウラベニホテイシメジとよく似ていて判別が難しい。ウラベニホテイシメジには傘表面に薄絹を被せて指で押さえたような淡い表情があり、クサウラベニタケにはそれが無い。

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ナラタケモドキだけを持ち帰る。

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家に戻ったら飼い猫の「ねこ」が擦り寄ってきて、地面でくるりくるりと親愛の情を表現した。怪我で尻尾をなくしているのでカピバラっぽい。

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郷里の青森ではナラタケもナラタケモドキも、「サモンダシ」の愛称であまり区別せずに利用する。新潟でもアマンダレ、ヤブタケ、ズランボなど地域ごとに愛称があり親しまれている。野生キノコはナスと合わせるのが新潟風で、ナスは毒消しになると信じられている。

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◯◯◯◯の✕✕✕✕風和え物


先日○○○○を食べていて気づいた。

「ん?この食感は✕✕✕✕に似ている・・・」

ということで作ってみました

◯◯◯◯の✕✕✕✕風和え物。

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さて皆様、見当がついたでしょうか?

あっさり白状しますが上の品物は、「アミタケのレバ刺し風和え物」になります。

今はご禁制になってしまい口にできなくなったレバ刺しですが、私は大好物でした。

それで、先回の記事でもご紹介しましたが、アミタケの塩蔵してあったものを昆布で和えて食べていたら、禁断症状のようにアミタケがレバ刺しに見えてきた訳です。

レバ刺しと言えばタレはゴマ油派と醬油派に分かれますが、当方は相混ぜが好みなので、ゴマ油、醤油、ニンニク、ショウガでタレを作り、田んぼの土手に自生しているニラを摘んできて和えてみました。

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さすがに塩抜きしたアミタケにはレバーのような滋味はないので

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下味として少量の砂糖と顆粒の昆布だしをなじませておきました。

アミタケは十分以上にレバ刺しの代役を果たしていて、なかなか面白いキノコ料理が出来ました。

次の秋にはアミタケを心掛けて採集して、このナンチャッテ料理を友人達にも振舞ってみたいと思います。

十一月の最後の土曜日



十一月の最後の土曜日が久しぶりにお天気だったので、午後から裏の山を歩いてみた。すっかり落葉して見通しのきくようになった森を歩くのは気持ちがいい。でも、少し緊張感もある。

先日、地域の会合後の懇親会で同席した初対面の方に、「きのうクマの目撃情報がありましたね」とクマのことを話題にしてみたところ、「ええ、それ私です」と、おもむろにブリーフケースから引き延ばされた写真を取り出して見せてくれた。写っていたのは果たして舗装道路を歩くクマの姿だった。


去年ヒラタケの出ていた倒木に向かってみる。その倒木の傍らのナラの木の根元は洞になっていて、中には乾いた枯葉が敷き詰められていた。きっと何かの動物が住み着いているのだ。その近くにはムキタケの出ていた木もあった。

ユキツバキを掻き分けながら斜面を登っていると、積もった枯れ葉がめくれて黒い土の出ている、人が足を滑らせたような跡があった。「ああ、先を越されちゃったかな」と思いながら意中の倒木に近づいてみると、そこにヒラタケの姿は無かった。

けれども出ていたものが採集されたようでもなく、そもそも今年は発生していない様子だった。そして少し落胆してふと横に目を移して「・・・」
そこにはキノコ採りが夢想してやまない光景があった。

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ナメコの群生。市販されているような粒状のものも良いけれど、若干傘の開いた加減のものはまた違った味わいがある。ちょうど採りごろ。

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ナメコを採り終えて、去年ムキタケの出ていた倒木を探してみたけれど何故か見つからず、ウロウロしていたら地面にナメコのようなキノコが出ているのを見つけた。

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この時期は地面に出るキノコは少なくなって、立ち枯れた木や倒木に出るキノコがおもな獲物となるのでそちらにばかり目が向くのだけれど、降雪期まで発生する地上性キノコもあるにはある。しかもこのキノコ、チャナメツムタケはかなり美味しい。なかなか出会えないキノコでもある。

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傘の表面にはヌメリがありナメコに似るけれど、やや大きめで肉質が緻密、ナメコとちがって柄にはヌメリがない。ナメコに続いて思いがけない収穫だった。


ムキタケの木は諦めて、そこから少し車で移動してさらに心当たりの場所へ。森に踏み込んですぐに前方から人の話し声が聞こえた気がして耳を澄ます。向かおうとした場所では以前にナメコとヒラタケを採集しているのだけれど、去年は他者の採集あとだったので、もしかしたら先行者が入っているのかもしれない。迂回してその先の別の場所へ行こうかと杉林帯との境界に沿って歩いていたら、ヒラタケの出ている倒木を見つけた。

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さらに進んでここ数年毎年収穫のあるお目当てのナラの枯れ木でもヒラタケを採集。

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最後に先ほど人の気配のあった場所へ立ち寄ってみたけれど、一本の枯れ木にナメコの古い採集痕があっただけで、今しがたまでそこに人がいたような様子は無かった・・・。

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採ってきたキノコは、まずはメギスのすり身を入れた味噌汁にしてどんぶりで味わった。チャナメツムタケのツルリとして厚みのある食感はやはり格別だった。

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それから、たくさん採れたヒラタケをどうして食べたら良いものかと考えて、牛スジと里芋と一緒に煮込んで山形の芋煮風なものにしてみた。

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ヒラタケのやや独特な菌臭が牛肉の風味に隠れ、さらにはスジ肉から溶け出したゼラチンがヒラタケの食感をさらにプリプリにして、この芋煮は普段ヒラタケを好まない妻も旨い旨いと言って食べた。残ったキノコはすべて瓶詰めにした。

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始めに見かけた人が足を滑らせたような跡は、人間のものではなかったのかもしれない。もし人の足跡ならすぐ先にあったあのナメコの群生を見過ごしはしないだろう。そして、その後に聞いた話し声も実際の人のものではなかったかもしれない。一人で山の中を歩いていると、ふと我に返ったように「怖さ」を感じて心細くなることがある。きっと、そんな疑心暗鬼が聞かせた声だったのかもしれない。


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テーマ : 趣味と日記
ジャンル : 趣味・実用

ナラタケのつみれ汁



秋は何かと忙しい。
稲刈りは、機械類の準備から始めてその後始末まで・・・その間に地域の行事なども種々入り込むので、コンバイン(稲刈り機)がまだ格納できないでいる。
キャタピラまわりに詰まった土は刻まれた稲わらが混じって乾燥し、藁スサで固めた壁土のようで取り除くのが容易でない。

停めてあるコンバインに頭上の柿の実が落ちてきてベタベタになってしまうので、梯子を引っぱりだしてきて柿もぎをした。
カラスがつついて傷んだ柿が早く熟して落下するのである。
せっかくの柿なので実の沢山ついた枝にあらかじめ落下防止のロープを掛け、ノコギリで枝ごと切り落とす。

梯子の上でそんな作業をしていたら、地面にキノコの出ているのが見えた。
近づいて確認してみたら、ナラタケだった。

発生時期と秋の繁忙期が重なってしまうので、去年はこの美味しいキノコを一度も採集する機会がなかった。
今年にしてもキノコ採りは、仕事の移動中や昼の休憩に道端や公園などで楽しむ程度で、そのために野山へ向かうという時間が確保できずにいた。

思いがけずに自宅のそばで美味しい恵みに預かった。
さてどう賞味したものか・・・。
子供の頃からの定番は大根おろしを入れた味噌汁なのだけれど、
「大根おろしがゴミっぽい」
と妻子には不評だ。
天然キノコをあまり好まない彼女らであるけれども、ナラタケは食べる。
とん汁にでもと思うけれど、妻が豚肉嫌いでそうもいかない。

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スーパーを見に行ってみたところ、ご当地魚のメギスのすり身が売っていた。
絹ごし豆腐とネギを入れて醤油仕立ての汁にすれば旨そうではないか。

ナラタケは、少なくとも東日本では最も親しまれているキノコなのではないだろうか。
それだけに地方ごとに色々の愛称があり、ボリボリ、サモンダシ、オリミキなど、上越近辺だけでもズランボ、ズベリ、モグラ、ヤブタケ、アマンダレなどと、本当に沢山の呼び名がある。

死亡例もある猛毒キノコのコレラタケ(ドクアジロガサ)が発生状況によってはよく似るので、身近なキノコだけに、同定は慎重に行う必要がある。
ナラタケには傘表面の中央部に細かなささくれがあり、コレラタケにはそれがない。

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ナラタケは煮込むほどに旨味ととろみが出て美味しくなる。
松茸はあえて食べなくても良いけれど、このキノコはシーズンに一度は食べておきたい。

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たぶん生まれてから一番食べてきたキノコだ。
だからナラタケを食べると、やっぱり一番おいしいキノコだなぁと思う。
まさにソウルフードと言うのにふさわしい、庶民派キノコの代表選手なのである。

アミタケ



10月に入りすっかり日が短くなった。
雨上がり、仕事帰りの道端の濡れた枯れ葉の中に黄色いものが見えたので車をバックさせて確認すると、アミタケだった。

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斜面の藪の中にも点々と姿が見えていて、よく見ると結構な範囲で発生している。

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でももう日が暮れそうだし、身支度も純白の半袖ポロシャツにスリップオンシューズという営業仕様だし、濡れた藪斜面を徘徊するのはためらわれたのだけれど、やってしまった。

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アミタケは傘裏がスポンジ状になっている多孔菌類で、孔はイグチの類よりも目が粗い。茹でると紫色に変色する安心な特徴があり、郷里の青森では殊に親しまれているキノコで、市場の惣菜屋さんにも昆布や唐辛子と和えたものが並ぶ。食用菊が入るとさらに美味しい。

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ということで、さっそく少量を昆布和えで楽しむことにする。先日、大島青空市場(上越市大島区)で、かぐら南蛮?などが安く売られていたので、赤も緑も細かに刻んでオリジナル辛味調味料を作っておいた。自称かぐら南蛮はどうも形が違う感じがするのだけれど、ピーマンと唐辛子の交雑かもしれない。

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長野県小谷村で仕入れてきた米味噌が隠し味。

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・・・とは言っても実際は辛すぎて隠れた味など判らない。

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それをたっぷり投入して、醤油、がごめ昆布と一緒に和える。がごめ昆布はヌメリの強い昆布で、松前漬けなどにも使われる。今回はミョウガがあったのでそれも少々。

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酒の肴にも良いし、作り置いて味の馴染んだものはご飯にもよく合う。


大方は塩漬けにした。このキノコは塩蔵してもあまり食味が落ちない。残念ながら我が家では野生キノコはあまり人気(信用?)がないので、今度実家へ帰省するときの土産にしようと思う。

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純白ポロシャツは洗濯をしても草木の汚れが落ちず、野良着に格下げになった。いやはや、野良着だらけだ。



プロフィール

オドサマ

Author:オドサマ
郷里の津軽地方ではナイスミドルをオドサマと呼びます。まだそれほどの年齢でもないのですが、故郷への親愛をこめてハンドルネームとしています。現在は新潟県東頸城在住です。古代、東北は採集民の楽土であったといいます。その血統によるものか、自然の中で食材の採集を楽しみ、調理を楽しみ、食べることを楽しむことで、日々心身が満たされています。そんな喜びをブログを通して多くの方にお伝えできればと思っています。

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